日々

まいにち。いや、ときどき。

記憶

今日は「あぁ荒野」(映画)を見ていて、この原作になっている寺山修司の小説を、読んでいたときのことを思い出した。

 

もう何年も前、小説のスジは思い出せないくせに、それを読んでいたときの自分はよみがえってきた。

深大寺の植物公園に、クロスバイクでけっこう時間をかけて行って、たぶん秋とか冬の寒い時期で、1人で、午後の晴れた陽射しの中でベンチで文庫本を読んだんだった。陽射しが強くて、頁に反射して眩しかった。忘れていたけど、ちゃんとあの日の風景や手触りが頭の中の引き出しにおさまっていた。なんかなつかしいし、うれしかった。かなしくもあるけど。

毎度のこと、夏は苦手で、

年々夏への怖さは増してる気がする。

うごめいてるし、空気はまとわりつくし、安全な場所にずっといたい。もしくは国外に逃げたい。

 

今部屋の電気は消えていて、扇風機が天井に大きく影になって動いている。

今までに見上げたいろんな天井を思い出す。

白いやつ。まわりを囲む直線。変な黒い模様がいっぱいある壁紙のやつ。外の光で切り替わる夜のやつ。しあわせなやつ、こどくなやつ、なつかしいやつ、しらないやつ。

 

ジャコメッティ

ずっと楽しみにしていたジャコメッティ展に行ってきた。

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立ち姿と眼差しが、寡黙で孤独で凛としていて、やっぱり魅力的だ、すきだ!と思った。

 

来館者も、1人で来てる人がけっこう多くて、目をきらきらさせて興味津々て感じで、なんか親近感。

彫刻は360度見れたし、すっごい小さい作品とかはみんなが顔つきあわせて見入ったりしていて、色々と面白かった。

 

 

陽ざしが強くて溶けるくらい暑かったけど、すきなカフェでお肉をちまちま食べながらのんびり本も読めたし、化粧品も買えたし、すきなことばかりできたよい休日でした。

 

 

発熱

突然昨日の晩から熱が出た。なんか喉が痛いなーとはぼんやり思っていたんだけど、夕方家に帰って来たら、手が震える。なんか変だぞ、って思っていたら、みるみる体調が悪くなって、横になったけど夜中には38度5分。しんじゃう!

熱を出すといつも、唸りながら、いつか死んじゃう時のことを考える。病気で死ぬっていうことは、これのもっともっとつらいやつが何日も何ヶ月も続くんだって。滅入る。

 

たぶん3時過ぎから汗が出始めて、ようやく熱のピークが過ぎて、4時にすっきり目が覚めた!やった、治った!って思ったけど7度9分だった。なんなの?でもなんか元気だから、洗濯する。まだ日曜日が1日残ってる。

怒涛

4月から職場が変わり、怒涛の日々を送ってます。自分でも自分の人生が予測不能すぎて、なぜ今こんなことをしているのか不思議。でも、今の仕事は充実感もあるし、専門性も活かせるし、いいかなぁと思う。昔からずっと思ってることだけど、こうなったらいいなぁと思うことは絶対に叶わなくて、一度でも頭で想像してしまったことは現実にはならなくて、思いもしなかったこと、考えたことのない選択を実際にはすることになるんだなって。

 

夢があったし、なりたい未来が明確すぎるほどあって、だからこそそうなれない落差で苦しかったけど、今は流されるまま生きていて、それでいいのかなぁと思っている。なんで生きているのか、なんのために生きていくのか、心の底から、明らかにしなくちゃだめなんだって思ってたし、ふわっとしたまま生きていられる人たちに対して理解に苦しむところがあったけど、今はビジョンなんてなにもない。なるようになるかな、って気楽に構えている。これはたぶんいいことだと思う。でも、これもいつもの自分のことを考えると、気楽にいるつもりが、それは気楽っていう蓋で知らない間に覆ってるだけのパターンで、わけのわからないタイミングでその蓋がはずれると、救いようのない考えがこんにちはーって、我が物顔で居座っていたりする。蓋を大地と思っていると、そのマンホールの下には忘れてた執拗な思考回路がある。気をつけないといけない。

 

もう今年は30になる歳で、ハタチのときから10年も経ったんだって思う。隔たりと、なす術のないことに愕然としつつ、やっぱりなるようになるさって、思ってる。

うさぎ

家には「うた」という黒うさぎがいます。

 

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うさぎの毛はめちゃくちゃ気持ちいい。毛皮にしたくなる気持ちがよくわかる。いつもこの手触りを持ち歩けたら、そこらへんのストレスなら撃退できそう。でももちろん毛皮にするには死なせなきゃいけない。毛皮ってみんな死んじゃった、というか死なせた動物なんだな…。とか考えると、人間て…みたいな話になるので、しない。とにかく何が言いたいかと言うと、うたの毛並みは最高ってこと。うっとり、ってこと。

 

うさぎの目はすごくきれい。真正面から見るとけっこう間抜けな顔をしてるけど、横顔はまじまじと眺めてしまうほど凛として美しい。横から見た瞳はアーモンド型っていうのかな、で、白目のない漆黒で。牛とか馬とかと似たような感じ。まつ毛が下向きに生えててね、それもまたささやかで、慎ましくていい。

 

ごはんを食べるときは必ず膝の上で食べます。かわいー。あのつやつやの毛並みがいつまでも続くといい。

名前がなくなる

わたし、と自分のことを呼ぶたびに、わたしって誰よ、と思う。

自分とは何か的な、謎の思春期のような話ではなくて、単純に「わたし」という呼称になじめないだけ。子供の頃から自分のことを名前で呼んでいたので。でも大人になった今、人前でそんな風にしゃべるわけにもいかないから、わたし、と呼ぶ。でもうまくなじめていないし、そう呼称するたびに、自分とわたしが乖離していく感覚がある。

こんな風に呼び続けたら、いつか名前がなくなって、わたしって名前の人になってしまう気がする。なったところで誰もそのことには気づかないんだろうけど。